- 第134回(6月29日)『第80回日本食道学会参加録』
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株主の皆様
今年の食道学会は福島県立医科大学消化器外科教授の河野浩二会長のもと,6月25-26日に郡山市のホテルハマツにおいて開催されました。総演題数は713となり,参加者は1000名を超えました。世界初の食道がん局所治療薬としてテロメライシンの承認が発表されたのが去る6月8日であり,当社や富士フイルム富山化学にとっても非常にタイムリーな学会になり,多くの参加医師からも注目を集めました。
学会当日の朝には,三陸沖でM7.2の地震が発生し,仙台以北の新幹線がストップして東京―仙台間の新幹線も大幅にダイヤが乱れ,学会参加者の会場到着が危ぶまれましたが,実際には前日入りされた方々が多く,学会は予定通りに行われました。
本学会の理事長である浜松医科大学第二外科 竹内裕也教授の理事長講演では,食道がん治療がこの10年で大きく変わり,特に免疫チェックポイント阻害剤の登場が食道がん患者の生存率を引き上げたが,更に今年にはテロメライシンが承認され,これからも食道がん治療は大きく変わってゆくだろう,と述べられました。テロメライシン承認のニュースは,治験に参加されなかった先生方にもかなり広まっており,多くの期待が寄せられていることが実感できました。
学会会場では富士フイルム富山化学(株)がブースを出しており,今年発売されるテロメライシンのメカニズムや実臨床での投与の仕方などのVideoを流しており,多くの医師がブースを訪れ,担当者の話を興味深く聞いていました。私が見ても非常によくできたVideoであり,皆様にも早くご覧にいれたいと思いました。
学会会場では,テロメライシンの開発に大きく貢献していただいた先生方とも面会でき,多くのキーオピニオンリーダーの先生方から「おめでとう!よく頑張ってくれました」「ベンチャー企業として快挙だね」などと温かいご声援をいただけたのは何より誇らしく,嬉しい気持ちになりました。多くの施設では一日も早く臨床で使えるよう,万全の受け入れ準備を進めて頂けているようでした。
26日には当社共催のスポンサードセミナー「患者さん参加企画-治療の”その後”をどう支えるか-食道がん患者の生活と医療」が開催されました。座長は,東京科学大学臨床腫瘍学の浜本康夫教授と食道がんサバイバーズシェアリングス代表の高木健二郎氏にお願いしました。本学会の最終セッションになりましたが,50名を超える医師や看護師,介護士の方々に参加していただけました。登壇者は,看護士でありながらご自身が食道がんに罹患された平林雅恵様,福島医科大学の患者サポートを担当している菅原裕様,早稲田大学で食道がん治療後のダンピング症候群とQOLに関係を研究されている秋山千登世様,そして,テロメライシンの開発初期から開発に携わっていただいた広島市民病院副院長白川靖博先生の4方で,非常に多様な面から食道がんと言う病気について語っていただきました。特に白川先生からは,テロメライシンの登場により食道がん患者さんにまた新たな選択肢ができることは,これからの食道がん治療に大きなインパクトをもたらすだろうと述べられました。このセミナー終了時間が延び,学会の閉会式まで遅らせることになってしまいましたが,本会の登壇者の熱意を余すことなく発表させてくださった座長の浜本先生や高木様には感謝の言葉しかありません。
この食道学会は1年前から企画され,薬物治療のトピックスは免疫チェックポイント阻害剤が大きく貢献していることの報告は予定されたものでした。一方で,テロメライシンの承認が学会に間に合うかどうかを竹内理事長や河野会長からも非常に気にされていると伺っていましたが,何とか間に合って,学会としてもテロメライシンの話を公然とできるようになったことを喜んでいただけたことも大変印象に残りました。
帰りの新幹線では,食道がん治療に邁進している数多くの医師の姿を思い浮かべ,私たちが癌治療に貢献できることはまだまだあるのだという気持ちを強くしました。
2026年6月29日
オンコリスバイオファーマ株式会社
代表取締役社長 浦田泰生
社長コラム
社長コラム 2026
- 第133回(1月5日)『2026年 年頭所感』
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株主の皆様
明けましておめでとうございます。皆様におかれましては清々しい気持ちで新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
昨年末にはOBP-301のオーファン指定を受けることができ、12月15日にはお約束通り、承認申請資料をPMDAに提出することができました。これも弊社社員のたゆまざる努力と、日々皆様からのご支援、ご指導によるものと考えています。厚くお礼申し上げます。
今年の干支は天駆ける如き午年ということです。実は2021年から弊社のOBP-301承認申請プロジェクトを「ペガサス」と名付け、社員一同目標に向かってまっしぐらに頑張ってきました。それが、この午年に新薬承認という可能性を迎えられたことは何かの縁を感じざるを得ません。
今年も当社の目標は数多くあります。まずはOBP-301の承認を得ることは言うまでもありません。それまでにはまだ多くの照会事項をPMDAまたは厚生労働省から受けると考えられます。承認取得に際して行われる薬価収載も大きなイベントになります。高薬価取得にはまだまだ乗り越えなければならないハードルがあるようです。そして、それらの後にOBP-301の発売を迎えます。そのための販促資料を作成し、病院での納入審査を受け、発売講演会などを実施してマーケットを広げてゆきますが、これらは富士フイルム富山化学(株)との共同作業になってきます。
さらにOBP-301の効能追加試験として、肛門および下部直腸がんに対するPhase 2試験を開始します。また、OBP-702においてもすい臓がんの医師主導治験の開始が計画されています。トランスポゾン社にライセンスしたOBP-601についても、PSP・ALSおよびアルツハイマー病に関してはすでに次ステージの治験開始準備が整いつつあり、トランスポゾン社の資金調達が完了すれば、何らかの進展が報告されてくると考えています。
このように、2026年も当社にとっては数多くのイベントがあり、それらのご報告が皆様に届けられるものと思っております。どうか今後とも皆様からの厚いご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2026年1月5日
オンコリスバイオファーマ株式会社
代表取締役社長 浦田泰生













