パイプライン

テロメスキャン

概要

がん検査薬テロメスキャン®(OBP-401)は、5型のアデノウイルスの基本構造を持ったテロメライシン®(OBP-301)にクラゲの発光遺伝子を組み入れ、がん細胞や炎症性細胞などのテロメラーゼ陽性細胞で特異的に蛍光発光を促す検査用ウイルスです。当社では、テロメスキャン®(OBP-401)を血中循環がん細胞(CTC)検出に応用すべく研究開発を進め、様々ながん患者のCTC検出を可能にしてきました。

テロメスキャン®のメカニズム

テロメスキャンのメカニズム

テロメスキャン®の構造式

テロメスキャンの構造式

一方、テロメスキャン®F35(OBP-1101)は、OBP-401の基本構造をもったウイルス遺伝子配列に、正常な血球細胞でその増殖を抑制するマイクロRNA標的配列を組み込み、更に35型のアデノウイルスのウイルスファイバーを導入した新規特異的がん検査用遺伝子改変ウイルスです。

テロメスキャン®F35の構造式

テロメスキャンF35の構造式

これら2種類のテロメスキャン®により、従来の技術では検出が困難であったCTC検出が可能となり、幅広いがん種の検出を行い、がんの超早期検査、予後予測、体外検査などへの応用を考え、開発を進めています。特に、既存技術では効率的に検出できなかった肺がんや婦人科がん領域のCTCに焦点を当て、血液中のCTCの個数による評価のみではなく、悪性度の評価や、がん患者の予後予測や治療法の選択を可能にする検査系を立ち上げてゆきたいと考えています。さらに、CTCを用いた遺伝子検査を可能とし、危険や痛みを伴うがんの組織生検を行うことなく、がん患者に適したがん治療薬の選択を容易にすることが期待されています。
 また、米国では研究開発段階にあるがん治療薬の臨床試験での有効性を検証するために、テロメスキャン®を用いたCTC測定が活用されるなど、新たな応用の展開も期待されています。

対象疾患

各種固形がんの超早期発見、病状の進行度及び治療効果予測

開発の状況

進捗に関しては、「パイプラインの概要:パイプラインの進捗一覧 」をご参照ください。
開発進捗に関する詳細は、決算短信末尾にあります「研究開発状況」をご参照ください。

特許の概況

テロメスキャン®(OBP-401)は、平成29年1月末時点で日本及び欧州を含む世界10ヶ国での特許取得が完了しています。更に、テロメライシン®OBP-301)に関連する特許によっても保護されています。
 テロメスキャン®F35(OBP-1101)は、平成29年1月末時点で日本を含む世界4ヶ国での特許取得が完了しています。更に、テロメライシン®とテロメスキャン®(OBP-401)に関連する特許によっても保護されています。

詳しくはこちらもご参照ください。

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